抽出技術

最適な抽出方法を見つけ出す研究に取り組んでいます。

弊社には素材の特徴を引き出す最適な抽出技術があります。
同じ素材を用いても抽出方法を変えることにより、香味、活性成分、色などが異なった天然エキスの開発が可能です。

活性成分の例を取り上げますと、桂皮を各種抽出方法でエキス化し、生理活性を調べたデータがあります。(右図)
熱水抽出、エタノール抽出、超臨界(CO2抽出)の各エキスで活性が違うのがよくわかりますが、このデータからは超臨界抽出CO2エキスが最も活性が高く、化粧品に向いているということがわかりました。

右記の例ではチロシナーゼ阻害活性をピックアップしたところ超臨界抽出CO2エキスが最も優れている結果となりましたが、別の生理活性を調べる実験では水エキスが効果的であったりします。

「○○エキスなら化粧品、○○エキスは飲料、○○エキスは食品に…」というように、さまざなな商品へ応用できる最適な抽出方法を見つけだす研究に取り組んでいます。
また、抽出方法によって変わるのはこういった活性成分だけではなく、香味、色素といった観点からも特徴づけをすることが可能です。

素材の特長を引き出す3つの抽出技術

超臨界抽出(超臨界CO2)プラント装置

超臨界CO2流体を用いて抽出を行う設備です。超臨界抽出(CO2抽出)プラントでは、最大で50MPaまで加圧することが可能で、主に疎水性成分を高濃度で抽出することができます。超臨界抽出(CO2抽出)は、熱に弱い成分や、酸化を防ぎたい成分の抽出にも有効です。また、残留溶媒の心配もありません。
実生産機の1/1000スケールの試験機も保有しているため、約100gの原料から超臨界抽出(CO2抽出)の試作検討をすることができます。
こちらの実験機の試作検討をご希望のお客様はご相談ください。

超臨界CO2抽出とは

気体と液体が共存できる限界の温度・圧力(臨界点)を超えた流体であり、その特性はどこにでも入り込む気体の性質(拡散性)と成分を溶かし出す液体の性質(溶解性)の両方をもっていることです。

二酸化炭素の臨界点:31.1℃/7.38MPa(超臨界流体利用技術の領域:二酸化炭素の超臨界域では酸化しやすい成分や、熱水などの高温に弱い成分なども抽出できるようになるので、抽出可能な範囲が増え、原材料の付加価値もアップします。

【超臨界CO2抽出特性】

超臨界CO2はテルペノイド類、低極性成分、油脂を溶解させる特性があり、これらの成分の抽出に適しています。
また、水(沸騰水)などに溶解する親水性成分は抽出に不向きですが、超臨界CO2に少量のエタノールや水を添加し抽出する事でフラボノイド、アルカロイド、配糖体についても溶解度が上がり抽出が可能となります。

アルコール抽出プラント

含水エタノールを用いて抽出を行う設備です。水のみの抽出よりも親油性成分がよく抽出されます。洗浄はCIP洗浄で行っています。

熱水抽出プラント

熱水を用いての抽出を行います。漢方薬製造で漢方エキスの抽出に使用しています。洗浄はCIP洗浄で行っています。

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